子供の頃から両親や祖父母がお墓参りをしていた習慣がある人だと、
お盆にお墓参りをすることは当然と考える人が多いですが、
中には「お盆にお墓参りを毎年しない」という人もいます。
お盆にお墓参りをしないということは、非常識なことなのでしょうか?
お盆に墓参りしないのは非常識?
お盆にお墓参りをしないことは、決して非常識な訳ではありません。
しかし、お盆には一年に一度ご先祖様が帰って来られるので、
できる限りお盆中にはお墓に行って手を合わせたいですね。
つまり、お盆には故人のことを思っているかどうかということが大切なのです。
そのため、やるかやらないかで言ったら、お墓参りは行った方がよいですね。
お墓参りが出来ない時
しかし、お盆期間中でも会社が休みではなく暦通りに出勤しなければいけない人や、
お盆期間中だからこそ仕事が忙しくてお墓参りどころではないという人も沢山いるはずです。
そんな時には、書きの方法でお参りをしてきましょう。
近くのお寺で卒塔婆立てを持ってお経をあげてもらう
卒塔婆立てとは、故人の戒名が書いてある細長い木製の板です。
これは、故人の供養のために立てると言われています。
この方法でお経をあげていただく場合には、
最後にお布施を渡すだけではなく、卒塔婆料も払います。
しかし、浄土真宗では卒塔婆は立てませんので気をつけましょう。
※卒塔婆料はの相場は一枚につき、2,000~10,000円とされています。
自分の故人との関係がどれだけ深いかによって金額を変えていきましょう。
行ける時にお墓参りをする
お盆の間に行けなくても、行ける時にお花やお線香を持ってお墓に手を合わせましょう。
基本的にはお墓参りというものはいつ行っても良いとされています。
また、期間をずらして行くということで、
お盆以外の時期にもお墓を綺麗にすることが出来るというメリットもあります。
自宅で供養する
自宅で供養する方法もあります。
自宅で供養をする時には、小さなテーブルの上に白い布をかけて盆棚を作ります。
盆棚が出来上がったら、ご先祖様が乗ってこられるキュウリの馬と、
帰りの分のナスの牛を作り、内向きに置きましょう。
キュウリの馬とナスの牛の作り方は、割り箸を短く切って足に見立てれば完成です。
後は、お花・お線香・お水・お供え物を盆棚に置いてお経を唱えます。
お経が終わったら馬と牛に関しては外向きに起き直します。
もしも少し豪華にしたいという時には、
インターネットでお盆セットを使ってみましょう。
お盆セットでは、盆提灯や敷物などがついてくるので
よりしっかりと供養することが出来ますね。
お盆の墓参りの参る日にちと時間は?
では、もしもお墓参りに行くことが出来るという人は、
いつにお墓参りをしたらよいのかと言いますと、
お盆期間中ならいつでも大丈夫なので、
自分の都合の良いお盆の時期を見計らってお参りをするようにしましょう。
しっかりとお墓を綺麗にしてご先祖様をお迎えしたいと考える時には、
ご先祖様は13日に戻って来られるので13日の早いうち(午前中)に
お花や掃除道具を持ってお迎えするとよいです。
また、お盆期間中には、僧侶がお墓でお経を唱えますので、
その日にちに合わせていくということもいいですね。
基本的には・・・・
- 13日
-
盆の入り。ご先祖様をお迎えする
- 14.15日
-
供養の儀式を行う
- 16日
-
盆の開け。ご先祖様を送りに行く
というスケジュールになります。
そのため、お墓参りをする時間は午前中がベストと考える人は、
このスケジュールしっかりと守っている人になりますが、
ご先祖様を大切に思う気持ちが一番の供養になるので時間は日中でもかまいません。
お盆の墓参りの服装とマナー
お盆の時にお墓参りをするにあたってのマナーをご紹介いたします。
- 服装
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服装に関しては喪服や礼服を着る必要はありませんが、
あまり派手な服を着てお墓参りをすることはやめましょう。おすすめは少しきちんとした格好の普段着がよく、
あまりきっちりとしすぎていても、お墓の掃除がしにくかったりしますので、
動きやすい格好が良いです。
- 挨拶
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お墓参りをする時には、一言お墓を管理している方に挨拶をしましょう。
普段、故人のお墓を管理してくれている人なので、
お墓参りをした時に感謝の気持ちを伝えます。
- 手順
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- まず手桶をひしゃくをかりて、手桶に水を入れます。
- お墓の前で手を合わせます。
- お墓まわりの掃除を開始します。
墓石だけではなく、周りに生えている草も抜きましょう。 - お供えがある場合はお供えをする。お饅頭などは半紙を折ってお供えしましょう。
- お花を、風で倒れない長さに切って供える
- 蝋燭に火を付けて線香をともす。
- 故人の親交の深かった人から順番に数珠をかけてお参りをする
- 蝋燭、線香の火を手で消す
- 後片付けをする
お墓参りのNGマナー
お墓参りで行ってはいけないことを三つご紹介いたします。
- 墓石にお酒をかける
-
よく、生前お酒が好きだったからと言って、お酒を墓石にかける人がいますが、
これは墓石の損傷を早めてしまいますのでNGです。
- 線香やろうそくの火を口で消す
-
人間の口で火を消すという行為は、穢れた行為になりますのでNGです。
- お供え物をそのままにして帰る
-
そのままにして帰ると夜間に鳥などがつつきに来て衛生的によくありません。
お供え物は持ち帰るようにしましょう。
- お墓の上から水をかける
-
「冷や水をあびる」ことと同じ意味になってしまいますのでNGです。
まとめ
お盆期間中にお墓参りをしないということは非常識ではありませんが、
せっかく一年に一度、ご先祖様が帰って来られているので、
お墓に足を運べなくても故人を思ってお経を上げることはした方がよいですね。
お墓に出向けなくても、
きっとご先祖様には供養していただいている気持ちは伝わっているはずです。