冬になると、風邪やインフルエンザ感染予防の為に
マスクをつける人も、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
筆者の子供が通っている幼稚園では、
感染症が流行した場合には、園児全員にマスク着用を命じます。
筆者もショッピングモールなど人混みに行くときには
必ずマスクをします。
私たちの間で、感染予防の為にマスクを着用するということは
共通認識となっていると思います。
しかし一方で、感染予防にマスクは効果がないとも言われています。
その理由とは、一体何なのでしょうか?
これから、マスクの感染予防効果の有り無しについてお話します。
マスクの正しい使い方についてもご紹介しますので、
マスクが活躍する季節にぜひ活用してみてください!
マスクの感染予防効果とは?
風邪やインフルエンザは「飛沫感染」が主要感染経路です。
飛沫感染とは、せきやくしゃみなどによって
飛び散る飛沫に含まれる病原体が、
未感染の人の口や鼻などの粘膜に
直接触れて感染することを言います。
私たちにとって身近な感染症の感染経路の1つです。
菌やウイルスは、1~2メートル空気中に飛んでから落下します。
それらを近距離で浴びてしまうことで、感染してしまうのです。
そのウイルスや細菌がまき散らされるのを
予防してくれるのがマスクです。
飛沫核というウイルスの粒は、
くしゃみと一緒に放出される際、水を含んだ状態となります。
そしてマスクの網目に十分引っかかる大きさとなり、
飛沫感染を予防してくれるのです。
よって、マスクは感染予防に効果的です。
また、マスクをすることで、鼻や喉の乾燥を防いでくれます。
保湿効果が上がると、免疫細胞の機能もアップします。
免疫細胞とは、体の防衛戦闘部隊のこと。
ウイルスや菌が侵入してきても、
免疫細胞がやっつけてくれることで、
感染症に感染しないということになるのです。
免疫細胞の働きを低下させてしまう原因は乾燥ですので、
保湿をしっかり行うことで、病原体の侵入や定着を防いでくれます。
このように、マスクの感染予防効果は、十分にありそうです。
マスクに感染予防効果がないと言われる原因は?
マスクには感染予防の効果が十分にあると言われる一方で、
マスクには感染予防の効果がないという反対の意見もあります。
その意見は、ウイルスとマスクの穴の
大きさに関係しているようです。
ウイルスにもいろいろありますが、
ここでは毎年必ず流行る
インフルエンザについて見てみましょう。
インフルエンザウイルスの大きさは、
約0.1㎛(マイクロメートル)です。
しかし、一般的なマスクの大きさは約5㎛です。
ちなみに、1㎛は1㎜の1000分の1。
つまり、マスクの穴の大きさは、
インフルエンザウイルスの約50倍となります。
通常のウイルスも0.3㎛以下で、
マスクの穴は簡単にすり抜けてしまうのです。
また、マスクに感染予防の効果がないと言われる原因に、
顔とマスクの間の隙間からウイルスが侵入してきてしまう
ということがあります。
「プリーツ型」のマスクは、
頬とマスクの間に大きな隙間ができてしまいます。
そこからマスクの外側の空気が容易に内側に入ってきてしまいます。
「立体型」のマスクは、鼻のあたりに隙間を感じる人が多く、
「プリーツ型」ほどではないですが、
ウイルスや細菌の侵入は容易と言わざるを得ません。
予防効果がないと言われる原因に、
マスクと顔との隙間ということも
十分考えられそうです。
正しく不織布マスクを使うことで感染予防に効果あり!
繊維に科学的な処置を施して接着し、
薄いシート状にした使い捨てマスクのことを、
不織布マスクと言います。
ガーゼマスクに比べて網目が小さく、
インフルエンザウイルスを含んだ飛沫の侵入を
ある程度防ぐことができます。
不織布マスクの効果を最大限に活かせるように、
正しい使い方をチェックしましょう。
まず、顔のサイズにぴったり合ったマスクを選びます。
自分の顔にぴったりなマスクのサイズの
測り方は以下の通りです。
親指と人差し指でL字型を作り、
親指の先端を耳の付け根のてっぺんに当て、
人差し指の先端を鼻の付け根から1cm下に当てる
そのまま手を離し、親指と人差し指の長さを定規で測る
ここで出てきた長さで、マスクのサイズを決めます。
9~11cmは「こどもサイズ」、
10.5~12.5cmは「小さめサイズ」、
12~14.5cmは「普通サイズ」、
14cm以上は「大きめサイズ」となります。
マスクのサイズが決まったら、正しく装着します。
まず、鼻と口、あごをしっかりと覆います。
鼻の付け根部分にあたる上部は、
鼻の形にしっかりフィットさせましょう。
また、マスクの表裏、上下を理解して
正しく装着します。
表裏、上下の確認方法は、以下の通りです。
・プリーツ型は、マスクの折り目が
下向きにくる方が表というものが多い
・ゴム装着面が外側にくることが多い
・上になる部分には、鼻周り用の
針金がついているものもある
自分がつけるマスクをしっかり確認して、
折り目にホコリがたまらないように気を付けましょう。
まとめ
マスクは保湿効果もあり、少なからず感染予防の効果はありそうです。
マスクをつけていてもウイルスが侵入することもありますが、
自分がウイルスをまき散らすことを予防する効果はあります。
もし、自分が風邪などの感染症に感染した場合には、
他の人に移さないようにマスクをしましょう。
マスクを使う際は、同じマスクを2日続けて使わず、
1日1枚使い捨てにしましょう。
使用後のマスクは、ウイルスが付着しているので、
ゴム部分を持って捨てるなど、
なるべく触らないようにしましょう。
また、マスク用の抗菌スプレーをかけるのも
感染予防に効果的なので、
ぜひ活用してみてください。
マスクを上手に活用して、風邪やインフルエンザの
流行する乾燥した季節を乗り切りましょう!